くだらない特技の男

10代のころから20代中盤まで友達というか、若干グレーゾーンだった男がいる。
その間、彼氏ができるたびに連絡をしていなかったので、何年かぶりに再開する、というかんじだが。
最初の出会いはナンパだ。

高校三年生のとき、夜7時くらいだったと思う。
ファッションビルで買い物してから駐輪していたところまで歩いていた。
自転車のところに着いて鍵を探して、開けようとして回すと、いきなり根元からぽきっと鍵が折れた!二人のリして一台の自転車で来ていたのだが、よく考えてみると悲惨である。
バス代さえもケチりたい年代なので、なんとしても自転車で帰りたかった。
折れた鍵先の部分をとりあえず取り出そうと、長い爪交代で悪戦苦闘するも、鍵は抜けない。
どうしようかしていたときに、車で通りかかった男2人に声をかけられた。
鍵が無いから大変なの!と言って私は目もくれなかったが、友達がタイプの男だと思ったらしく、「お兄さんたち、ワイヤー切る道具もってなぁい?」と話し始めてしまったのだ。
結局、ワイヤーは切れなかったが、車で送ってくれることになった。
車中で友達が電話番号を交換していた。
私は明日からの通学どうしようとモヤモヤしていた。
その男たちと後日カラオケに行くことになり、それからその中の一人とちょくちょく遊ぶようになったのだ。
それから数年してから、実は私たちをナンパした日は広島から帰ってきた日だったようだ。
広島の会社で働いていたが、あまりのブラック企業っぷりに、すべてを置いて、身一つで新幹線に乗って帰ってきた。
友達が駅まで迎えにきてくれて、しばらく街中を車でぐるぐる回って話しているときに、自転車の前で悪戦苦闘する女子高生を見つけたとのこと。
波瀾万丈な人生をみんな送っていて、自転車ごときで憂鬱になっていたのは子どもだったなぁ私。
と当時は思ったものだった。

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